会社から社員への給付としては、月例賃金、賞与、退職金、社員教育費があります。社員教育費は法定外の福利厚生であって、他にもありますが、一応この4つで考えていくことにします。この4つを法定福利がくっついてくるものとこないものの2つに分類すると、分類結果は次のようになります。
法定福利がくっついてくるとは具体的に言うと、月例賃金30万円であれば、厚生年金保険料等の法定福利費が労使ともに約43,300円(H29予測だと約47,800円)と算定され、それぞれ負担することとなります。一方、退職金は確定拠出型であれば掛金を拠出するだけですみ、一切の法定福利はくっついてきません。また、社員数分の掛け金は損金となります。もちろん、社員教育費にもかかりません。
このように分類して総額人件費の視点でみると、法定福利がくっついてこない退職金掛金と社員教育費は、労使ともに有利です。社員にとって退職金は老後の生活の備えとすることができ、社員教育費は自分のキャリアアップにつながるものです。会社にとっても、前述したとおりコストを圧縮するだけでなく、社員の帰属意識を高める効果が期待できます。
給与が高いことは社員にとってステータスといえますが、過剰な期待ができない公的年金の保険料よりも、退職金と社員教育費への配分割合を高めてみてはどうでしょうか。