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年金に関する基礎知識
各年代における老齢厚生年金・基礎年金の受給イメージ(1)と(2)の図で、報酬比例部分、定額部分とあるのは65歳未満の方で受給権のある方が受給できる経過措置による特別支給の老齢厚生年金(厚生年金の加入期間が1年以上必要)です。(1)の例では定額部分の支給開始年齢は64歳からですが、生年月日と性別により異なります。(2)と(3)の例では定額部分の支給はありません。 図中、「配加給年金」とありますが、これは配偶者加給年金といいます。一定の要件を満たした方に加算される年金です。その要件とは、厚生年金の加入期間が原則20年以上(特例有り)ある方で、65歳未満の生計維持している配偶者がいることです。この要件を満たした方には配偶者加給年金が(1)の年代の方は定額部分支給開始時に、(2)と(3)の年代の方は65歳時老齢厚生年金受給開始時に支給されます。ただし、その配偶者が厚生年金加入期間原則20年以上の年金または障害年金等を受給できるときは支給停止(全額停止は除く)されます。 65歳になると今度は新法による老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給することになります。ここで初めて国民年金の保険料が年金に反映されることとなります。 各図で「差額加算(経過的加算額)」とあるのは、基礎年金には反映されない厚生年金の加入月数を反映させた加算額です。(反映されない場合あり)各図で「振替加算」とあるのは、配偶者加給年金が65歳到達により夫の厚生年金に加算されなくなった時、配偶者の老齢基礎年金に生年月日に応じて加算されます。(昭和41年4月1日以前生まれの方のみ、また、支給されない場合もあり) (1) 夫が昭和22年4月2日~昭和24年4月1日生まれで、妻が5歳年下の場合![]() (2) 夫が昭和24年4月2日~昭和28年4月1日生まれで妻が5歳年下の場合![]() (3) 夫が昭和36年4月2日以降生まれで妻が5歳年下の場合![]() 国民年金の被保険者の種類昭和61年3月までは厚生年金と国民年金は全くの別制度で、国民年金については強制被保険者と任意加入被保険者の2種類しかありませんでした。したがって、専業主婦の方などは未加入状態の方がほとんどでした。昭和61年4月1日より①から③までが強制被保険者で④と⑤が任意加入被保険者とされたことで本当の意味での国民皆年金が実現しました。また国民年金第2号被保険者は同時に厚生年金の被保険者でもあります。(2重加入という意味ではありません) 高校卒業後就職すれば厚生年金の被保険者となり、進学すれば在学中に20歳に達したことにより国民年金第1号被保険者(平成3年4月前は任意)となります。少なくとも20歳以上60歳未満であれば必ず下記に示す被保険者種別に属することになります。 ①第1号被保険者・・・20歳以上60歳未満の日本国内居住者で第2号・第3号被保険者に該当しない方*ただし、老齢年金給付等の受給権のある方はなれません。 ②第2号被保険者・・・原則65歳未満の厚生年金の被保険者または各共済組合の組合員や私学共済制度の加入者*65歳の時点で受給資格のない方は第2号として継続します。(受給資格を満たすまで) ③第3号被保険者・・・第2号被保険者の被扶養配偶者で20歳以上60歳未満の方④任意加入被保険者・・・(1)老齢年金給付等の受給権のあるで20歳以上60歳未満の日本国内居住者
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| 制度 | 資格を取得した日 | 資格を喪失した日 | 被保険者期間 | 加入月数 |
| 厚生年金 | 平成10年4月1日 | 平成12年12月11日 | 平成10年4月~平成12年11月 | 32 |
| 制度 | 資格を取得した日 | 資格を喪失した日 | 被保険者期間 | 加入月数 |
| 厚生年金 | 平成10年4月1日 | 平成10年5月1日 | 平成10年4月 | 1 |
| 制度 | 資格を取得した日 | 資格を喪失した日 | 被保険者期間 | 加入月数 |
| 厚生年金 | 平成10年4月1日 | 平成10年4月16日 | 平成10年4月 | 1 |
| 国民年金 | 平成10年4月16日 | 平成11年4月1日 | 平成10年4月~平成11年3月 | 12 |
| 制度 | 資格を取得した日 | 資格を喪失した日 | 被保険者期間 | 加入月数 |
| 厚生年金 | 平成10年4月1日 | 平成10年4月16日 | 退職した会社経由で還付請求 | |
| 国民年金 | 平成10年4月16日 | 平成10年4月25日 | 自動還付 | |
| 厚生年金 | 平成10年4月25日 | 平成11年4月1日 | 平成10年4月~平成11年3月 | 12 |
年金を受給できるかは老齢基礎年金の受給資格期間を満たしているかで決まります。保険料を納めた期間が足りなくても、受給できる場合もあります。原則、保険料納付済期間と保険料免除期間と合算対象期間を合わせて25年以上あることが必要です。(生年月日等による短縮特例など、いくつかの特例があります。)合算対象期間(カラ期間ともいう)とは、年金額には反映されないが、受給資格期間にはカウントされる期間のことです。合算対象期間の詳細は(3)を参照してください。
特例の受給資格の例
1.昭和31年4月1日以前生まれの方は厚生年金や共済年金の加入期間が20年から24年あればOK
2.昭和26年4月1日以前生まれの方は、男性が40歳、女性が35歳以後の厚生年金の加入期間が15から19年以上あれはOK
3.大正15年4月2日から昭和5年4月1日生まれの方は保険料納付済期間と保険料免除期間と合算対象期間を合わせて21年から24年あればOK
*1,2,3ともに生年月日により必要な年数が異なります。
①第1号被保険者期間(自営業者など)、任意加入期間を含む
②第3号被保険者期間
③20歳以上60歳未満の第2号被保険者期間(サラリーマンなど)
④昭和36年4月から昭和61年3月までの厚生年金や共済組合等の被保険者期間のうち20歳以上60歳未満の期間
*第1号、第2号、第3号被保険者期間というのは昭和61年4月以降の種別です。
①全額免除期間
②1/4, 半額, 3/4免除期間
*①には法定免除、全額免除、学生納付猶予、若年者納付猶予があります。
老齢基礎年金額の計算の基礎とはしないが受給資格期間に合算できる期間のことです。以下に示す期間が合算対象期間として取り扱われます。
⑩から⑫の期間については老齢厚生年金や退職共済年金の計算の基礎とされます。
(ア)昭和61年3月までのサラリーマン等の配偶者であった20歳以上60歳未満の期間
(イ)平成3年3月までの昼間部の学生であった20歳以上60歳未満の期間
(ウ)昭和61年4月以降の日本人の海外在住期間
(エ)昭和55年4月から昭和61年3月までの国会議員であった期間およびその配偶者であった期間
(オ)昭和37年12月から昭和61年3月までの地方議会議員であった期間およびその配偶者であった期間
(カ)昭和61年3月までの厚生年金や共済組合など被用者年金制度の障害給付受給権者であった期間およびその配偶者であった期間
(キ)昭和61年3月までの厚生年金や共済組合など被用者年金制度の遺族給付受給権者であった期間およびその配偶者であった期間
(ア)昭和36年3月以前の期間であって、昭和36年4月まで引き続いた期間
(イ)昭和6年4月2日以降生まれの方で退職年金または減額退職年金の計算の基礎となった期間のうち、昭和36年4月以降の期間
(ウ)昭和36年4月1日から昭和61年3月までの退職一時金の計算の基礎となった期間
*ただし、昭和61年4月から65歳に達するまでのあいだに保険料納付済期間または保険料免除期間を有していることが必要
*昭和36年4月から昭和56年12月までに日本国籍を取得した場合等はその前日まで、それ以外は昭和56年12月まで
*当該期間が1年以上ある場合は、昭和36年4月1日以後に公的年金加入期間があるか、昭和61年4月以降に保険料納付済期間
または保険料免除期間を有していること
*当該期間が1年未満の場合は、昭和36年4月1日以後に厚生年金の被保険者期間があり、当該期間と合算して1年以上あること
昭和47年5月15日に沖縄は本土に返還されましたが、国民年金制度が実施されたのは昭和45年4月1日からでした。これでは、本土の人と9年間の差が生じてしまい公平ではありません。そこで下記のような特例が設けられました。
昭和36年4月1日から昭和45年3月31日まで沖縄に引き続き居住し、昭和45年4月1日に沖縄国民年金の被保険者であった方の当該期間(被用者年金制度の加入期間は除く)は保険料免除期間とみなされます。
下記の図では保険料がどの種の年金額計算の基礎とされるかを示しています。
下図で3の(1)③と④とあるのは、「3.年金を受給できる資格要件は」の「(1)保険料納付済期間とは」の③と④の期間を意味しています。この期間は老齢厚生年金の報酬比例額に反映されます。また、この期間は老齢基礎年金額にも反映されます。

昭和23年8月5日生まれの女性
図1と図2の厚生年金の被保険者期間の開始は昭和44年11月からの各期間
給料は4万円

図1の場合は、65歳から老齢厚生年金と老齢基礎年金が貰える
基本額=40,000円×4.15×7.5÷1,000×1×1.031×0.985=1,264円
差額加算=1,676×1×1×0.985-(792,100×1÷480)=1円
老齢厚生年金=1,300円
老齢基礎年金=792,100×61÷480=10,700円
*基本額の計算で40,000円の給与に4.15を乗じていますが、これが再評価です。
図2の場合は、65歳からの年金だけでなく、生年月日によっては60歳から65歳までの間に
報酬比例部分または、特別支給の老齢厚生年金が貰える
60歳時
報酬比例部分=40,000円×4.15×7.5÷1,000×12×1.031×0.985=15,172円
支給額=15,200円
62歳時
定額部分=1,676×1×12×0.985=19,810円
支給額=15,172+19,810=35,000円
65歳時
基本額=40,000円×4.15×7.5÷1,000×12×1.031×0.985=15,172円
差額加算=1,676×1×12×0.985-(792,100×12÷480)=8円
老齢厚生年金=15,200円
老齢基礎年金=792,100×72÷480=118,800円
*「792,100」,「0.985」は新年度から改定されることがあります。
厚生年金基金の加入期間については、基金から支給される部分と国から支給される部分があります。

総報酬前の計算式を以下に示します。
基金支給分(基本部分)=再評価しない平均標準報酬月額×(7.125+α)÷1,000×平成15年3月までの基金加入月数+
再評価しない平均標準報酬額×(5.481+α)÷1,000×平成15年4月以降の基金加入月数
国からの支給分=通常の老齢厚生年金額(報酬比例)-(再評価しない平均標準報酬月額×7.125÷1,000×平成15年3月までの基金加入月数+
再評価しない平均標準報酬額×5.481÷1,000×平成15年4月以降の基金加入月数)
* 7.125と5.481は生年月日により異なります。
* α部分は基金ごとに異なります。
* 通常の老齢厚生年金額(報酬比例)の計算に使用する加入月数に、基金の加入月数も含めます。
現在加入しているのが国民年金第1号、第3号被保険者の場合で、60歳まで継続する場合は簡単ですが、現在、厚生年金被保険者もしくは再就職予定者の場合は試算するのは困難ですが、下記に試算方法をご説明します。
まず、定期便の作成年月日の属する月から60歳の誕生日の前日の属する月の前月までの月数を求めます。約1,650円×求めた月数が将来期間の保険料が反映された分の年金試算額です。1,650円はは平成21年度の基礎年金満額から導いた1か月納付分の年金試算額です。
将来期間を加味しても480月に満たない場合は、60歳から国民年金に任意加入することもできます。
20歳代、30歳代の方は将来期間が長いので厚生年金の試算をするのは現実的ではありません。50歳代の方は年金事務所で現在の標準報酬月額と賞与額により見込額を算出することができますが、40歳代は年金事務所ではできないので、次のような方法で試算するとよいかと思います。
例えば現在45歳だとします。厚生年金の試算には標準報酬月額と標準賞与額が必要なのでこれを表1のように想定します。(定期便の直近の標準報酬月額と標準賞与額から推定)表から各年代の平均標準報酬額を(ア)から(ウ)のように算出します。次に(エ)のように全期間の平均標準報酬額を算出します。実際の計算手順とは異なりますが、誤差は少ないと思います。最後に(オ)のように老齢厚生年金報酬比例額の計算を行います。
(ア)45歳~49歳代は平均標準報酬額=((410,0000×60+(400,000+400,000)×5)×0.914)÷60≒435,673円
(イ)50歳~54歳代は平均標準報酬額=((440,0000×60+(450,000+450,000)×5)×0.914)÷60≒484,615円
(ウ)55歳~59歳代は平均標準報酬額=((350,0000×60+(300,000+300,000)×5)×0.914)÷60≒365,600円
(エ)全期間の平均標準報酬額=(435,673+484,615+365,600)÷3≒428,629円
(オ)年金試算額=428,629×5.769÷1,000×180×1.031×0.985≒452,012円
現在従前保障で年金額は計算されるため、再評価率は従前保障である0.914を使いました。
平成16改正法により計算する場合は、(ア)から(ウ)の0.914を0.974に置き換えて計算します。
その結果
(エ)全期間の平均標準報酬額=(464,273+501,610+389,600)÷3≒451,828円
(オ)年金試算額=451,828×5.481÷1,000×180≒445,764円
となります。
老齢厚生年金は(エ)の報酬比例額と別途差額加算額がありますが、将来期間は基礎年金にも反映されるため差額加算は考慮する必要はないと思います。
*「0.985」は新年度から改定されることがあります。
| 加入月数 | 標準報酬月額 | 標準賞与額(夏季) | 標準賞与額(冬季) | 従前再評価率 | 新再評価率 | |
| 45歳~49歳 | 60 | 41万 | 40万 | 40万 | 0.914 | 0.974 |
| 50歳~54歳 | 60 | 44万 | 45万 | 45万 | ? | ? |
| 55歳~59歳 | 60 | 35万 | 30万 | 30万 | ? | ? |
*再評価率は法令等データベースサービスで確認できます。左記のリンクをクリックすると、下図のページが表示されます。下図で赤枠のところに「政令」と[92]を入力して「検索実行」ボタンをクリックすると①が表示されます。この①のリンクをクリックすると「国民年金法による改定率の改定等に関する政令(政令第92号)」が新しいウインドウに表示されます。
1ページ目の第5条に従前再評価率(H22年度は0.927)が、7ページ目の「十三 昭和十七年四月二日以後に生まれた者」に新再評価率が記載されています。
